建設現場へのドローンの落下や線路へのドローンの墜落など、ドローンの普及に伴いドローンによる危険も指摘されるようになりました。普段楽しく使用しているドローンの操作ミスや通信不良で多大な損害賠償を請求されるなど考えたことがあるでしょうか。電池切れで落下し、人にけがをさせてしまった、誤って建造物や装飾を破損させてしまった等々。この記事では、ドローンの事故の発生原因と対処法、事故を起こさないためにできることを説明します。
事故を起こさないために|ドローン事故原因トップ5
ここでは、ドローンの事故原因を説明し、気を付けるべきポイントの把握にお役立ていただきます。
バッテリー切れ
事故原因の最も多い原因がこのバッテリー切れです。いかに細心の注意を払っていても操作スキルが卓越したベテランであってもバッテリーが切れてしまうと対処のしようがありません。バッテリー残量には十分注意しましょう。
操作ミス
次に多いのが操作ミスです。YouTubeなどでたくさんの人が空撮動画をアップロードしているので、簡単そうに見えてしまいますが、言うならば彼らはプロ、もしくは、セミプロレベルの方たち。スキルや経験に自信がない場合は無理な飛行は控えましょう。
強風
風邪でコントロールを失ってしまうと焦りが生じます。急な強風にも冷静に対応しましょう。
通信不良
通信が遮断されると、操縦できず、何とかしようと操作して状況が悪化する事があります。セーフモードなど緊急時の操作を確認しておきましょう。
モーターなど制御系の故障
制御系の故障には前兆がある場合が多いので、こまめに確認するようにしましょう。
事故が起きた場合の対応4つ
ドローン事故を起こしてしまった場合の正しい対応について記載します。
負傷者の救護
負傷者が出た場合はまず救護に当たってください。放置した場合には、賠償額が増える恐れがあります。
バッテリーを外す
墜落した機体を発見した場合はバッテリーを外して下さい。墜落の衝撃でバッテリーが破損し、発火する恐れがあります。
関係各社への連絡
上記2つの対応が完了したら、関係各者への連絡を行います。想定される連絡先は墜落した土地を管轄している警察、保険会社、土地の所有者、お仕事で請け負っている場合はクライアントなどです。
事後の届出・報告
最後に、警察と国交省へ届出・報告を行います。ドローンを紛失した場合は、警察へ遺失物届を出し、国土交通省には、事故の状況を報告します。下記に報告が必要なケースと報告書フォーマットを記載します。
<報告が必要なケース>
- 人の負傷
- 機体の紛失
- 第3者の構造物の損壊
- 航空機への近接、接触
<報告書フォーマット>
http://www.mlit.go.jp/common/001118960.docx
ドローン事故を起こさないために|今からできる事故防止対策6つ
事故を起こさないためにできる対策5つをご紹介します。しっかり対策をして事故を防ぎましょう。
パラシュートコード|ドローンにつないで最悪を防ぐ
パラシュートコード(パラコードとも呼ばれる)は伸縮性が高く、頑丈なロープでその名の通りパラシュートでも使用されます。ドローンに繋ぎ飛行させることで、プロポでコントローンが出来なくなった場合でも、パラコードで制御できます。しかし、飛行中に絡まる可能性もあり、操縦と同時に行うと操作ミスの原因になりますので、操縦者のほかにパラコードを扱う人を置きましょう。
バッテリーアラーム|バッテリー残量が少なった場合に警鐘を鳴らす
上記、墜落原因の一つ、バッテリー切れを防ぐために使われるのが、バッテリーアラームです。こちらは、バッテリーの残量が少なくなった時に、アラームを出すものです。アラームを出す設定が必要な機体もありますので、ご確認ください。
フェイルセーフ|緊急時の自動帰還機能
バッテリー切れや送信機の通信不良などでコントロールを失った場合に、ドローンが操縦者のもとに自動で戻ってくる機能です。Go-HomeやReturn to Launch等と呼ばれたりもします。自動で戻ってくるためには、離陸時に機体が現在地を認識している必要がありますので、GPSで位置を認識してから飛行するようにしましょう。
事前の機体整備、点検の徹底|モーターや制御系の不良を防ぐ
事前に入念に点検することで防げる事故も多数存在します。屋外など、事故の可能性がある飛行の前には必ず、モーターや制御系、プロペラなどを確認するようにしましょう。全モーターが均等に作動しているか、制御系は問題なく反応するか、プロペラはかけていないかなど、しっかりチェックしてから飛行しましょう。
飛行場所・飛行コースの把握|万一の事態でも被害を最小限にするコース選択を
飛行前には事前に飛ばす場所、飛行ルートの計画をしましょう。空撮パイロット歴4年半のベテラン(個人で空撮業務を委託されている方)にお話を伺ったことがありますが、その人でも、まず現地に行って数時間は飛行ルートを練るとお話しされていました。飛行ルートは必ず事前に計画するようにしましょう。
安全監視員をつける|操縦者から見えないところの監視
難しい飛行をする予定の時、自信のスキルに不安がある場合は、操縦者以外に安全監視員をつけることをおススメします。自分からは見えないところでも、安全監視員をつけることで事故を未然に防げる場合があります。
まとめ
本記事では、ドローン事故に関してまとめました。本記事がみなさんのドローン事故に対する知見を深め、安全にドローンを楽しめる一助になれば幸いです。