potensicとは、ドローンや内視鏡などの研究開発と販売を行っている中国企業のことです。創業は2015年で深センにオフィスを構えています。
光学分野の強みを活かし、機体のブレが少ないドローンを安価で販売しています。
この記事では、potensicがどのようなドローンを販売しているのか、どのような特徴があるのか、といったポイントを解説します。
potensicのおすすめドローン6つ
室内練習向けのもの、空撮向けのものをそれぞれご紹介します。
potensicの室内練習用おすすめドローン2つ
A20|頑丈なプロペラガードで何度練習できる(2,999円)
A20 | |
価格 | 2,999円 |
重量 | 20g |
バッテリー | 6分 |
カメラ | 無 |
プロペラガード | 有(強) |
FPV | 無 |
安定性 | × |
屋外 | × |
◎コメント
各プロペラが頑丈にガードされているA20は部屋の中で練習するのにおすすめです。障害物が多い場所で飛ばしても壊れにくいですし、重量が軽いので家財道具にぶつけた際のダメージも少なくできます。小回りがきくのでスペースがなくても楽しめる機体です。 |
D10|2000円の中で高い飛行安定性(2,190円)
D10 | |
価格 | 2,190円 |
重量 | – g |
バッテリー | 5分 |
カメラ | 無 |
プロペラガード | 有(弱) |
FPV | 無 |
安定性 | △ |
屋外 | × |
◎コメント
ホバリングが安定しているのがD10です。理由は形状です。通常、数千円台のドローンにはプロペラ全体をガードする形状のものが多いですが、D10はレース用ドローンにも採用されているようなアメンボのみたいな流線形をしています。また気圧センサー搭載でホバリング精度を向上しており、ボタン一つで離着陸が可能。入門機として部屋の中で練習するのに向いています。 |
potensicの空撮おすすめドローン4つ
A20W|高コスパの空撮入門機(4,948円)
Potensic A20W | |
価格 | 4,948円 |
重量 | 20g |
バッテリー | 6分 |
カメラ | 有 |
プロペラガード | 有(強) |
FPV | 有 |
安定性 | × |
屋外 | × |
◎コメント
ドローンカメラに映る映像をスマホで見て撮影できます(FPV)。簡単にいうとドローンが見ている景色をスマホ越しに見られるので、シャッターチャンスを逃しにくくなります。 5,000円でFPV飛行ができる機体はあまり見たことがないので、空撮入門機として一押しです。 |
U29S|折り畳めて持ち運びにも便利(10,887円)
Potensic U29S | |
価格 | 10,887円 |
重量 | 98.5g |
バッテリー | 6分 |
カメラ | 有 |
プロペラガード | 無 |
FPV | 有 |
安定性 | △ |
屋外 | △ |
◎コメント
折り畳み可能で持ち運びに便利な上、高カメラ性能を誇るのがU29Sです。 動画が1080Pと高画質で、画角120°で、カメラの角度を90°調整可能になります。さらに手の動きでドローンを操作できるので旅先での自撮りにもおすすめです。 |
T25|200g以下で性能抜群(18,880円)
Potensic T25 | |
価格 | 18,880円 |
重量 | 198g |
バッテリー | 10分 |
カメラ | 有 |
プロペラガード | 無 |
FPV | 有 |
安定性 | 〇 |
屋外 | △ |
◎コメント
200g以下の飛行申請がいらない機体の中では、個人的に最高品質の部類です。気圧センサーで高度を測定し、2つのGPS測位システム(アメリカのGPS測位システムとロシアのGLONASS衛星測位デュアルGPSシステム)を搭載し位置座標を特定します。さらに9軸ジャイロセンサー搭載で機体の姿勢を制御します。 またソフトウェアも充実しており、対象を追いかけながら撮影する自動追尾撮影機能(フォローミー)、ボタン一つで操縦者のところまで戻ってくるオートリターン、スマホ画面地図上をタップするとドローンがその場所を飛行するタップ操作に、撮影した画像をアプリからシェアする機能も付いています。 |
T35|700gの安定性とSNS連動機能搭載(23,000円)
Potensic T35 | |
価格 | 23,000円 |
重量 | 700g |
バッテリー | 20分 |
カメラ | 有 |
プロペラガード | 無 |
FPV | 有 |
安定性 | 〇 |
屋外 | 〇 |
◎コメント
200gを超えてくる機体の中ではT35をおすすめします。T35は700gとT25の3倍以上の重さがあり、風にも強いです。さらにT25のソフトウェア機能をすべて搭載したうえで、最大20分(T25は10分)の長時間飛行が可能です。 |
potensicのドローン一覧(2019/05/03現在)
製品名 | 重量(g) | 価格(円) | 特徴 |
D10 | ー | 2,190 | 部屋での練習向け、この価格帯で安定性良し |
A20 | 20 | 2,999 | 部屋での練習用、頑丈なプロペラガードで衝突に強い |
A20W | 20 | 4,948 | コスパ良し、カメラスマホFPVがついてこの価格 |
U47 | 136 | 7,990 | 飛行ルートを設定できる1万円以下のドローン |
U29S | 98.5 | 10,887 | 折りたためて、質も良い、旅行のおともに |
T18 | 185 | 15,990 | 空撮なら買い、200g以下16000円で複数の自動操縦機能搭載「GPS搭載」「1080P高品質カメラ」「SNS連動」 |
D50 | 180 | 16,990 | アメリカとロシアのGPS搭載で高ホバリング、ワンキーリターン、ウェイポイント、フォローミーと自動操縦も充実 |
T25 | 198 | 18,880 | 200g以下最高級、安定感も高い |
T35 | 700 | 23,000 | 200g以上の空撮ドローンにしては安い、多彩な自動操縦機能やSNS連動あり |
D80 | 440 | 26,800 | 200g以上の空撮ドローンにしては安い、多彩な自動操縦機能搭載。SNS連動ないがサークルフライト機能がついている |
potensic製ドローンの特徴
他社のドローンと比較して、特に目立っていたポイントをご説明します。
○良い点
- 低価格帯ドローンの品揃えが豊富
- 空撮ドローンとしてのコスパが良い
×悪い点
- ジンバルはついていない
- バッテリーの持ちはイマイチ
良い点1|低価格帯ドローンの品揃えが豊富
Potensic社は低価格帯ドローンの品ぞろえが豊富です。現在10種類のドローンが販売されており、最も安いD10が2,190円、最も高額D80でも26,800円しかしません。
余談ですが、内8種類が機体重量200g以下となっています。飛行申請の必要ないため、飛ばす前の手間が省けます。
良い点2|空撮ドローンとしてのコスパが良い
価格の割には空撮ドローンとしてのスペックが優秀です。
具体的には…
- 画質が良い(T35は動画1080pで撮影可能)
- カメラのアングルを90°調整可能
- 対象物を追尾しながら撮影できる(フォローミー機能)
- 対象物の上空を旋回しながら撮影できる(サークルフライト機能)
- 画面上をタップするとその道をドローンが飛行できる(タップ操作機能)
仕事で空撮をやるわけでないなら、最初の1台として比較対象にあげてもいいかと思います。
悪い点1|ジンバルはついていない
カメラのブレを補正するパーツであるジンバルが搭載されていないので、映像がぶれます。代わりに、GPS測位やGLONASS衛星測位、気圧センサーや光流測位といった、機体自体のブレを少なくする機能を搭載。
もっともジンバルがついているドローンは価格が5万円以上するので、ブレの少ないドローンを低価格で販売しようとしている点はむしろ評価できます。
悪い点2|バッテリーの持ちはイマイチ
レビューを見るとコスパに対する高評価が多いですが、反対にバッテリーの持ちはあまり評価が良くありません。バッテリーはドローンの構成要素の中でもコストがかかる要素の一つなので、Potensic社としてはここをどうするかが次の課題でしょう。
potensic社の概要
創業5年の中国メーカー
Potensic社は創業5年目の中国の企業です。中国のベンチャー企業が集まっているシンセンにあり、現在はマンションの1室にオフィスを構えています。
エンドスコープなどの研究開発から販売まで行っている
ドローンのほかに内視鏡の開発も行っており、GPS測位や、光流測位も行っていることから光学分野に強みを持ったスタートアップであることを伺わせます。
日本やアメリカにも出品しており、おおむね好評
日本やアメリカのアマゾンにも出品しており、操作が容易なことやコスパが良いことはこう評価を受けています。それに対して、バッテリーの問題は日本、アメリカ問わず不具合が出ている場合もあるようです。
まとめ
Potensicのドローンは値段の割にカメラのスペックや、撮影を補助する機能が充実しています。一方で、バッテリーの持ちや映像のクオリティは、どうしても高額な空撮向けドローンに劣ります。
ジンバルを搭載すればカメラのブレを少なくできるものの、価格が上がるのが難点。Potensicはジンバルを搭載する代わりに機体自体を安定させる方向で製品を開発しており、低価格路線を貫こうという姿勢を感じさせます。
バッテリーの持ちにも懸念はありますが、撮影補助機能や自動操縦機能の強化を図ることで、短時間でも良い映像を撮れる製品に進化できればおもしろいんじゃないかなと思った次第です。