ドローン点検・検査業界を徹底解剖!市場規模は970億円まで拡大か?

ドローン業界にいらっしゃる方ならドローンを活用した点検・検査業務は今後伸びるということは既にご存知かもしれません。

5年後の2024年にはドローンの点検・検査業務は970億円の市場規模を占めると予想されています。

引用元:impress|ドローンビジネス調査報告書2018

しかし、日頃ドローンに親しんでいる方でも「ドローンでの点検・検査」と言っても現状は実証実験段階のものが多いですし、使用用途・場所も分かりにくいのではないでしょうか

 

そこで、この記事では、空撮のお仕事だけではなく、点検・検査のお仕事も獲得していきたい方のために以下の4つについて説明します。

  1. ドローンで点検・検査で代替される業務2つ
  2. 現状の技術的な実用可能性
  3. 点検・検査用途でドローンが使われる場所・業界7つ
  4. ドローンの点検・検査の仕事を獲得するためには

 

新しい市場で活躍したいとお考えの方は参考にしてみてください。

 

ドローン点検・検査で代替される業務2つ

この章では、ドローンの点検・検査業務が実用化した場合に代替されることが予想される業務2つを説明します。ここで着目すべきは、ドローンで業務を代替するということは、コスト面の折り合いがつくか、人の安全を担保できることに使用されます。

人が行くのが困難・危ないところの定期点検・検査をドローンで代替する

ドローンの最大のイノベーションは今まで2次元だった機械を3次元的に使用可能にしたことであります。それにより、従来だと足場を組んだり、命綱をつないだりしなければ到達出来なかった場所へ、非常に手軽にプロポで操作するだけで、近くまで車で行って数分で行く事が出来るようになりました。

ヘリや飛行機だと費用対効果が合わない点検・検査業務を代替する

実はドローンに非常に注目している業界の一つがヘリコプター業界です。言われてみれば非常になっとくかと思うのですが、ヘリコプターが無人で小型化したものがドローンという位置づけになります。彼らが期待しているのが、既存事業のコストダウンと周辺事業への進出です。

コスト比較

コストの面から比較すると、ヘリコプター1機、数千万円~数億円、メンテナンス維持費が年間数百万円程度です(引用:ヘリコプターコスト表)。それに対してドローンは、機体価格が数十万円~一千万円程度、メンテナンス費用が数万円~数十万円です。このようにコストが10分の1以下に抑えられます。

性能比較

ヘリコプターは航続時間が数時間程度、ペイロードが数百キログラムから数十トンに対し、ドローンは航続時間が10分~数時間程度、ペイロードは数キロキログラムから数十キログラムです。ドローンの手軽さを利用し既存の飛行をドローンで代替することでコストダウンし、小規模の領域を対象とした飛行で事業の拡大が可能です。

 

ドローンを活用した点検・検査の技術的な実用可能性

この章では、点検・検査ドローンの技術について説明します。1950年代から開発されていたドローンがなぜ今になって点検・検査で使われ始めたのかについて説明します。

画像技術の進歩が大きな要因|カメラ、AI

人間の目を代替できるようになったことで一気に産業用途として普及しました。最近のスマートフォンは画素数が1000万画素程度あり、過去から比較すると安価で軽量な高画質のカメラを手に入れる事が出来るようになりました。

また、AIの画像認識もデータさえ的確に取得できれば、画像から正確に判断できるようになりました。

このように画像技術が進歩したことにより「人が近くまで行き、問題があるかどうかを確認する」という行動をそのままドローンで代用できるようになりました。

現状は大企業・地方自治体と連携した検証段階

現状の日本での点検・検査ドローンは大企業や地方自治体がドローン企業と共同で実証実験を行っています。現行の日本の航空法だと非常時か人がいない場所でなければ産業用ドローンの飛行が難しいので、特定の戦略特区などで検証している段階です。例えば、橋梁点検ならば国交省主導で実証実験の公募が行われました(参照元:平成27年度 次世代社会インフラ用ロボット(橋梁維持管理))。

 

カスタマイズ・アプリケーションが今後伸びる

アプリケーションというとドローン業界で働いていて関係各者から聞いた内容からドローン業界の将来について記載します

報告向けのアプリケーション

点検・検査業務を考えた場合、インフラや構造物の点検・検査の報告が必要となります。官公庁向けの報告の場合は、フォーマットが決まっており、その形にデータを落とし込むのが非常に手間です。そして、データを資料へ落とし込むアプリケーションが出来ると手間が省けて便利です。

取得した画像を判断した後に、それが構造物のどの位置で、どれくらいの傷・劣化なのかを方向所に落とし込むアプリケーションなどがあれば非常に便利だという話を聞きました。

大手ドローンメーカーのカスタマイズ・付属品

簡単に言うとDJI社のカスタマイズ品、付属品がますます拡充されると予想されます。DJI社は世界シェアトップであるので、大量生産できることで価格が抑えられ、改善にも資本を投じられるので、質の面も改善が早いことが予想されます。最近ではDJI SDKなどDJI社共通のプラットフォームも出てきており、そこに自作アプリを作ることも可能です。また、カメラやカバーフレームも用途に合わせて使い分けることが予想されるため、ドローン市場を狙っている方は参考にしてみてください。

 

点検・検査用途でドローンが使われる場所・業界7つ

本章では、以下の7つについて点検・検査用途でドローンことについて説明します。

  1. 橋梁
  2. 送電線
  3. ガス管・水道管
  4. 工場・プラント
  5. 建物
  6. 太陽光パネル
  7. その他の施設

橋梁

橋梁は2014年に国交省から5年に一度の定期点検の省令が発行されております。そして、その点検対象の橋梁はなんと約70万本。1日当たり、383本点検しなければ日本全国の橋梁を5年ごとに点検する事が出来ません。現状ですと、省令通りに点検が進んでいないのが実情ですが、ドローンの普及により、この問題が解決するかもしれません。技術面での課題では、現状外部から見て傷があるかどうかの判断にとどまっているので、熟練者の視点での内部の予測や非破壊検査などが注目されています。

送電線

送電線の点検へのドローン活用はドローンが話題になった当初から期待されていました。送従来の電線の点検は、高所にある高電圧線に人が昇り、確認していたため非常に危険を伴いました。それをドローンが代替できると、安全面、コスト面ともに良いとされています。電力会社や携帯会社各社がドローン企業と共同で検証を進めております。

ガス管・水道管

ガス管や水道管はセンサーが張り巡らされており、漏れなどの異常はそのセンサーから確認するようになっている。したがってドローンの活躍場所はセンサーで異常を検知した時に映像で確認しに行くことになります。飛行時の特徴としては、非GPS環境下になるということと、周囲に障害物が多いという点が挙げられます。PAUI社球体フレームなどドローンを障害物から守るための球体フレームも有効です。

工場・プラント

工場・プラントの屋根の点検は現状でも使用されています。しかし、内部の複雑な設備の点検は落下しないこと、もしくは、落下した場合に設備に影響が及ばないことが保障されないと実用は難しいでしょう。しかし逆に、屋根の点検に関しては、本章で記載している工場・プラント用途以外での点検・検査でより、要求性能が低いので普段使いのドローンでも十分に検査が可能です。

建物

工場プラントと同様に屋根の点検と内部の点検があります。また、人がいるような建物に関しては警備用途でのドローン活用も始まっております。さらに、実用化されているドローン活用なら、空撮用途でかっこよく建築物を撮影する場合もあり、フリーパイロットとして生計を立てることを検討している方は、この領域でクライアントを捕まえておくと食いっぱぐれないかもしれません。

太陽光パネル

ドローンの太陽光パネルの定期点検用途での使用は、現在最も実用に近いといえるかもしれません。理由が3つ挙げられます。

  1. ①点検コストがかかっていることと
  2. ②パネルが一定面積の中に並んでいること
  3. ③サーマルカメラ(赤外線で温度を視るカメラ)で温度異常を検知できること

その他の施設

上記以外の点検・検査で予想される使用用途は、水中や地下、危険区域が考えられます。水中は空中以上に人間にとって危険です。水中ドローンは空中以上に安定するため今後は使用されるでしょう。他には、埋め立て地の空港などは地下の基礎を点検する必要があり、ドローンの活躍場所でしょう。他には、原発の点検や火山地域なども定常的に活用されるでしょう。

 

ドローンの点検・検査の仕事を獲得するためには

この章では、ドローンパイロットの方が点検・検査の案件を獲得するための情報をご紹介します。

点検・検査を行う業界知識が非常に有効

実際の求人情報を確認すると点検・検査をドローンで行う案件は、ドローンの操縦スキルよりも業界知識があることを歓迎する場合が多いです。最低限の操縦スキルがあればあとは自分の知っている業界、もしくは特定の業界に強みがないという方はご自身の興味がある業界を決めると良いでしょう。そしてその特定の業界知識を身に着け、人脈を構築すれば、黎明期なのでその業界においてドローンパイロットとしてのポジションが安定するでしょう。

業界内で実業務を行っている会社は○○コンサル!?

特定の業界に絞った後は、その業界で点検・検査業務を行っている企業を理解しましょう。「○○ 点検 ドローン」or 「○○ 検査 ドローン」等で検索するとその業界の最大手が上位表示されますが、実業務はその会社がお願いしている会社が行っている場合が多いです。インフラなどは官庁や元公営企業などが多いですが、実際は点検・検査専業の会社が請け負っている場合も多いです。キーワードとしては、「建設コンサル」「点検コンサル」などでしょうか。一般的な戦略コンサルをイメージしてしまうかもしれませんが、点検業務は点検コンサルと呼ばれる業界が行っている場合が多いです。そういった企業に広く挨拶をしておき、仕事があれば受けますという状態にしておけば、案件が出来たときに、会ったことない人にいきなり任せることになるサイト経由より、あなたにお願いされるでしょう。

アプリケーションと求人サイト情報はキャッチしておくべき

今後もドローン業界にかかわっていくことをお考えの場合は、アプリケーションと求人情報はキャッチしておくと良いでしょう。アプリケーション情報をキャッチし、需要が出そうなものは最低限触っておくとドローンの専門性が信頼されるでしょう。また、現在の需要を知るために求人情報は非常に有効でしょう。求人の内容を確認しておけば、今、実際に企業が求めているスキルをキャッチできます。求人サイトについてまとめた記事も是非参考にしてみてください(ドローンの求人を探せる転職サイト3つ|市場が急成長してる今がチャンス?

 

まとめ

今回はドローンの点検・検査パイロットのための情報をまとめました。まだまだ黎明期の市場ですが、今後伸びると予想されている業界です。的確な情報をキャッチし、この新しい市場で活躍されることを願っております。