ドローン関連の仕事や求人を分かりやすく解説|ドローンパイロットは足りていない!?

2020年には世界で2兆2300億円に達するといわれているドローンの市場規模(矢野経済研究所調べ)。また、ドローンパイロットは今後14万人必要になるといわれています。しかし、このような安易な情報でドローン業界に参入してもよいのでしょうか?

 

では、実際にどのような職種が存在し、どのような能力が必要なのかを見ていきましょう。

 

ドローンに関する仕事は複数あるがどれもスキルが求められる

こちらではドローン関連の職種と求められるスキルについて説明します。

ドローンに関する職種は主に以下の通りです。

  • 操縦士
    • 空撮
    • 測量
    • 農薬散布
    • 点検・検査
    • レース
    • その他(警備、物流、監視など)
  • 講師
  • 整備士
  • 事業開発
  • エンジニア

 

操縦士

皆さんが一番にイメージするのがこのドローン操縦士ではないでしょうか。天才パイロットの請川博一さんがメディアに取り上げられたりしていますが、実際のところもうかるのでしょうか。

 

空撮

テレビCMやPR動画などををドローンを用いて動画を撮影する仕事です。多いですが、必要となるスキルが、①ドローンの操縦技術(ダイナミックな飛行や安定した飛行が求められる)、②カメラワークの技術(自分ではなくドローンの視点からどう見えるかを予測し、適切な位置で撮影する必要がある)、③動画編集の技術(撮影した動画を魅力的に編集する必要があります)と職人的な要素が求められるため、少数の凄腕のパイロットに依頼が集中している状態です。

 

測量

ドローンを飛ばして、画像やレーダーを用いた3次元測量を行うパイロットです。こちらは、ドローンの操作技術というよりも、写真測量やレーザー測量の知識があることが求められます。測量士の資格が必要な案件も多く、報酬も空撮より高い場合が多いですが、その分専門性が求められます。

 

農薬散布

ドローンを飛ばして農薬を散布する仕事です。こちらは均等に農薬を散布するために、高い操作技術が求められます。下の図(a)のように資格の場合はきれいに往復を続けなければいけませんし(素人には難しい操作です)、(b)のように複雑な場合は飛行ルートもより複雑になります。しかし、こちらは個人農家の方と知り合ってしまえば安定してお仕事の依頼を頂くことができるため、個人としてまだまだ参入可能な職種です。

 

点検・検査

DPAが発表している資料によると、今後最も需要が増えるのがこのドローンを用いた点検・検査業務です。対象は公共施設などの建築物(屋上や屋根など)やインフラ(送電線、高速道路、橋梁など)、太陽光発電パネルなどです。例えば、橋梁は2014年に国交省から「2m以上の橋梁は5年に1度の定期点検をする」省令が出されました。日本には対象の橋梁が約70万ほどあり、1日384本点検していかなければ5年で全ての定期点検が終わりません。そしてこういった点検は従来だと人力か、ヘリコプターなどの有人航空機を用いて行われてきましたが、コストを鑑みて、ドローンで代替する動きが出てきています。そして今後ますます需要が増加するでしょう。しかし、こちらの操縦士はどちらかというと点検を生業とする企業が自社で雇用する傾向があります。

 

レース

今Eスポーツの一つとして注目されてきているのがドローンレースです。2014年のフランスの動画が話題を呼び、今では賞金総額1億円以上の大会が開かれるまでになっています(World Drone Prix)。ゲーム感覚で楽しめる点と、自身の機体をカスタマイズすることが求められます。日本では、他の操縦士の職種に比べても発展途上段階なので参入の余地ありです。

 

その他(警備、物流、監視など)

今後出てくると予想されているものです。物流はアマゾンや楽天が実証実験を行っています。獣害対策として、ドローンを使った監視を農林水産省が行っています。しかし、こちらはあくまで自律飛行がメインになると予想されるため、操縦士のニーズが増えるかは予想できない段階です。

 

講師

資格を取るためのインストラクターです。ただ、今ドローン黎明期でスクールも乱立状態のため、インストラクターもあふれています。今後、より差別化が図られていくでしょう。各用途向けドローンの専門家や、ドローンの特定領域の知識など、何かに専門性がある人は今後ニーズが増加しそうです。

 

整備士

現状まだまだ数が少ないですが、今後増えていくと思われる職種がこの整備士です。今は外国メーカーのドローンが主流のため、修理で本国へ送る必要があり、非常に手間と時間がかかります。この部分を整備士が行えるようになると顧客への価値が非常に高いです。DPAがドローン整備士の制度設計中であり、今からの職種であるといえます。

 

事業開発

ドローンには農業・物流・災害救助・点検・監視・測量…など様々な用途があります。ですので、今各事業会社では自社でのドローン活用を検討しており、その事業開発が求められています。ここでは、ドローンに関する知見やネットワークと、新しい事業を作るという知見が求められます。

 

エンジニア

そもそもエンジニア全体が不足している状態ですが、ドローンのエンジニアも不足しております。その業務は幅広く、自律飛行制御プログラム構築などのアカデミックなものから、ドローンWEBサービスのサイトディレクションまであります。研究開発の部分でいえばソフトとハードの両面が求められるところが従来の産業と異なる点ではないでしょうか。

 

ドローンを仕事にするには

ドローン関連の仕事をするうえで重要なことを記載します。ドローン業界で仕事をすることを検討している方は参考にしてみてください。

 

まず前提|甘くない「ドローン操縦士が14万人必要」の真実

今まで見てきたように、ドローンという新しい市場といえども大金を稼ぐのは簡単ではありません。特に、一番イメージするような空撮パイロットの裾野はとても広く、優秀な一部の方々が重宝されている状態です(実際の空撮パイロットの話を見てみてください:https://www.drone-enterprise.com/blog/3299 )。

ドローンもほかの業種と同じように、自分の武器と周囲の武器、顧客の求めていることなどから適した価値を提供しなければ顧客から高い評価を得ることはありません。しかし、まだまだ業界自体の日が浅いことから正しく、自分をプロデュースできれば個人でも参入が可能であり、高い価値を提供できます。

 

自分だけの独自性を見つけよう!

新しいテクノロジーに共通することですが、そのテクノロジーを知っているだけでは価値が低く、それをどう使うかが非常に重要です。ドローンでも、空撮は元々CM製作などクリエイティブにかかわっていた人、測量は測量士有資格者、点検は建設業界にいた人など元々の経験を生かして価値を発揮しています。ですので、あなたもご自身の経験を生かしたドローンの仕事に就くことをお勧めします。そうでないなら、ドローンの仕事の中でも興味がある分野を見つけてその分野に行く準備をすることをお勧めします。上記の仕事は、あくまで大枠であり、その中でも求められることが異なる場合が多いです。(リンク:私はこれを読んで勉強しました)

 

ドローンの求人サイト

ドローン市場は急拡大していますが、ドローンに特化した人材紹介サービスは多くありません。したがって、求人を探す際は、大手転職サイトに登録し、ドローンに関係のある求人があれば応募する、というやり方になりそうです。

 

関連:ドローンの求人が探せる転職サイト3つ|市場が急成長してる今がチャンス?

 

まとめ

この記事では、ドローン関連の職種とその難易度、仕事にする上で考慮すべきことを説明しました。ドローンという新しい舞台であなたの能力が生かされることを祈っています。